運転免許証更新

社会

先日運転免許証の更新に行ってきました。そのとき見かけた光景をお話しします。

更新希望者が並んでいる列で待っていると、総合受付のところでおじいさんが(年齢はわからないが私にはおじいさんに見えた)なにやら相談している。耳を澄まして聞いていると、どうやら事前に取得した「高齢者講習修了証明書」と「認知機能検査結果通知書」を忘れたらしい。

手元のハガキを見てみると、70才以上のドライバーは全員では内容だが、この2つの書類を持参する必要があるようだ。どうやらこのおじいさんは、「高齢者でかつ技能無」という講習区分になるのだろう。総合受付の女性はやさしく事情を聞いた後、担当者に連絡を入れ、その担当者のところにいくようにおじいさんに伝えていた。想像でしかないが、話しぶりからして、おそらくおじいさんはその後無事免許証を更新できたと思われる。

そしてもう一人、こちらもおじいさんだった。こちらのおじいさんは、私と同じ免許証更新の列に並んでいて、私よりも前にいた方。たしか手数料を払うところで、書類に不備があったようで係員の方につれられてどこかにいなくなった。その際に「よくわからないんだよな、俺には。無理無理〜」と言いながら歩いて行きました。

で帰宅してみると、埼玉県熊谷市で高齢者が起こした交通事故がニュースになっていた。手前と奥の信号を見間違え、横断歩道を渡っていた小学生を引いてしまったというもの。このニュースに限らず、高齢者のドライビングミスに起因する交通事故のニュースは連日報道されているといった印象を持つ。

1.高齢者の交通事故を恣意的に大きく取り上げるマスコミ 2.「急発進等抑制装置」が装備されているだろう車両でも急発進し事故を起こしている 2つの問題は置いておいて、今回はなんだかんだいいながら多くのドライバーが免許更新できてしまっている問題について取り上げたい。つまり私が免許更新センターで見かけたような老人がその場で(おそらく)免許更新できてしまっている事実が、高齢者の交通事故を後押ししていまっていると思う。

今回の埼玉県熊谷市の事故のように、手前とその奥にある信号機を見間違えるというようなことは、正直私もこれまでに何回も経験している。それでも事故にならなかったのは、第1に運がよかったからだと思う。ただし今回の事故の一番のポイントは、手前の横断歩道を渡っていた複数の小学生をドライバーが認識できていなかったこと、これは大きい。想像だけれども、おそらく視界上部の信号機は認識できていたが、視界下部の歩行者は認識できていなかったということだと思う。視野が狭くなっていたのだろう。

で見逃してならないのは、これはなにも高齢者に限った話しではない。若年者でもそういったミスは起こしえるし、体調が悪ければ、そうなる可能性はさらに高まる。つまり注意力は年齢が高くても低下しえるが、体調が悪くても低下しえる。

私が更新センターで見かけたような必要書類を忘れてしまうような人やそもそも免許証更新のルールを理解できない人、理解しようとしない人の免許証は、更新してはいけないと思う。少なくとも「書類を忘れずにもう一度来てください」というべきではないでしょうか?

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