ボルボはレザーフリーを目指す

クルマ

ボルボカーズ(Volvo Cars)は9月23日、『C40リチャージ』を皮切りに、すべての新型EVに本革を使用しないと発表した。

今後数年間で、ボルボカーズは完全に新しいEVファミリーを立ち上げる予定だ。2030年までにはEVのみを提供し、そのすべてにおいてレザーフリーを実現することを目指している。

レザーを使用しないインテリアへの移行は、森林破壊をはじめとする畜産による環境への悪影響への懸念からも進められている。人間活動による世界の温室効果ガス排出量の約14%を家畜が占めていると言われており、その大部分は畜産によるものという。

ボルボカーズは、革製のインテリアオプションの代わりに、バイオベースやリサイクルソースから作られた高品質なサステイナブル素材などの代替品を顧客に提供する。

2021年9月24日 レスポンスより

いや、かなり驚きました。本革は使わないと言ってるんですから。まあ確かに動物の革を使用すると言うことは、動物愛護の観点からも温室効果ガス排出量の増加という観点からも、お勧めできません。頭ではわかりますけど、実行するんですね。

おそらく動物の革の利用は、人間が誕生した瞬間から始まっているはず。「はじめ人間ギャートルズ」見ても「原始家族フリントストーン」見ても、革のワンピース着てますから(笑)。比較的身近で、耐久性もそこそこ、多少痛んでもその風合いの良さから貧乏ったらしくなく、自然素材なのでなんとなく親近感あり。手触り感も上等で、ひとつ上のクラスの高級感を出すには格好の素材だったわけです。

おそらく他メーカーもこの流れに追従するでしょうし、ひょっとするとアパレルメーカー等も追従して、近い将来革製品が身の回りからなくなるかもしれません。もしそうなったら、残念な気持ちは相当あります。

でも逆に楽しみというか期待したいのは、シート素材や内装素材に、まったく新しい手触り感や見た目の新素材の登場ですね。特に今の布張りのシートは、中身がウレタンで表皮が布、どちらも埃を思いっきり吸い込んでくれる素材で出来ているため、布団たたきでたたくと恐ろしいほどの埃が舞い上がります。革シートはそんなことはない。

もうひとつ期待したいのは、インパネ。いや、革張りのインパネじゃなくて、樹脂製のやつね。なぜか樹脂製のインパネは、革の模様で成型されている場合がほとんど。高いクルマも安いクルマも同じようにやってます。でもかけられるコストが違うので同じようであるだけで、同じではない。すると必要以上に安いクルマのインパネがお安く見えてしまう。そういう意味でスマートは代々布張りに見える素材を使用していて、チープ感を抑えることに成功していると思う。

もっとも、近い将来全自動運転になればインパネも必要なくなるので、そんな心配は必要ないかもしれませんが。

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